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MacBook Pro M5 レビュー — 動画編集者が3ヶ月使い倒した正直な感想

M1→M3→M5と乗り換えてきた動画編集者が、DaVinci Resolve・Premiere Pro・4K書き出しの実作業で感じたリアルな使用感。24GB/1TBモデルの選択理由も。

#MacBook#M5#動画編集#DaVinci Resolve#Apple

M1から始まった「もう戻れない」の連鎖

2020年にM1 MacBook Airを買ったのが始まりだった。

それまでWindowsのデスクトップで動画編集をしていた俺が、薄いノートPCでタイムラインがヌルヌル動く衝撃を味わってしまった。ファンレスなのに4Kプレビューが止まらない。「これ、据え置き機いらなくなるんじゃないか」。その予感は当たった。

M3 MacBook Proに乗り換え、そして今年M5に至る。Apple Siliconの進化を3世代追いかけた人間として、正直に書く。


なぜ24GB / 1TBを選んだか

最初に結論を言うと、動画編集をするなら24GBは最低ライン。16GBモデルとの価格差で悩む人がいると思うが、悩むなら24GBにしておけ。

俺の主な作業は、DaVinci Resolveで10〜30分の動画を編集すること。4K素材を扱い、カラーグレーディングとFusionのノードを同時に使う場面がある。16GBのM3では、タイムラインが長くなるとプレビューがカクつく瞬間があった。24GBにしてからは一度もない。

ストレージも同じ。1プロジェクトで50〜100GBの素材を扱うのが普通だから、512GBだと常に「どれを消すか」の判断を迫られる。クライアントから素材データが届いて「容量足りません」では話にならない。1TBあれば、直近2〜3案件は手元に置ける


DaVinci Resolveでの実力

M5で一番驚いたのは、Fusionのノードが重くならないこと。

M3の時代、テキストアニメーション+パーティクル+ブラーを組み合わせた合成ノードを10個以上繋ぐと、プレビューのフレームレートが15fpsまで落ちることがあった。M5では同じプロジェクトを開いても30fps以上をキープする。

4K H.265の書き出し速度も明確に速くなった。M3で25分かかっていた15分尺の動画が、M5では17分。約30%の短縮。ロケから帰って寝る前にレンダリングをかける身としては、この差は朝のスケジュールに直結する。

Neural Engineの強化で、DaVinci Resolveの「マジックマスク」(AI人物切り抜き)がほぼリアルタイムで動くようになった。M3では処理に数秒待たされた場面が、M5ではプレビュー再生しながらマスクが追従する。インタビュー動画の背景差し替えが格段に楽になった。


Liquid Retina XDRの信頼性

外部モニターなしでカラーグレーディングの最終確認ができる。これがどれほど助かるか。

ロケ先のホテルで、翌朝クライアントに見せる素材の色味を最終調整することがある。出張にキャリブレーション済みの外部モニターを持っていくわけにはいかない。MacBook ProのXDRディスプレイはDCI-P3カバー率が実測で98%以上。信頼して納品用の色味確認ができる。

HDRコンテンツの制作が増えてきた今、1600ニトのピーク輝度は実用的に意味がある。YouTube向けHDR動画のプレビューが、このディスプレイ上で正確に確認できるのは大きい。


サイト運営での使い方

動画編集だけじゃない。俺のもう一つの仕事であるWEBサイト運営でも、M5の恩恵は大きい。

Photoshop+ブラウザ10タブ+VSCode+ターミナルを同時に開きっぱなしにしても、ファンが回らない。M3でも同様だったが、M5ではさらに余裕がある。メモリ使用量をモニタリングしていると、この状態で16GB前後を消費している。16GBモデルだとスワップが始まる領域

ブラウザで大量の画像をPhotoshopにドラッグ&ドロップして一括リサイズ、WordPressにアップロード、プレビュー確認...この繰り返しが1日に何十回もある。もたつきがゼロになったのは、24GBメモリの恩恵だと実感している。


3ヶ月使って感じた弱点

良いことばかり書いても仕方がない。正直に不満点も書く。

バッテリー持ちはM3から大きく変わらない。公称値は伸びているが、DaVinci Resolveをフル稼働させると4〜5時間で20%まで減る。これはM3でも同程度だった。CPU/GPUの性能が上がった分、消費電力も上がっているのだろう。ロケ先での作業にはモバイルバッテリーが必須なのは変わらない。

Thunderbolt 5対応のアクセサリがまだ少ない。M5はThunderbolt 5ポートを搭載しているが、2026年3月現在、対応ハブや対応SSDエンクロージャの選択肢がまだ限られている。Thunderbolt 4のアクセサリでも問題なく動くから実害はないが、せっかくの帯域を活かしきれていない。

価格。24GB/1TBモデルで約30万円。安い買い物じゃない。だが動画1本の納品単価を考えると、書き出し速度30%短縮の積み重ねで数ヶ月あれば元は取れる計算になる。仕事の道具は投資だと割り切っている。


結論:動画編集者にとっての「正解」

M5 MacBook Pro 24GB/1TBは、動画編集とサイト運営を両立する俺にとって現時点でのベストアンサー

M1で「もう戻れない」と感じてから5年。Apple Siliconは確実に進化し続けている。M3からの乗り換えに3世代分の感動はないが、日々の作業の快適さが着実に底上げされている。その「地味だけど確実な進化」が、仕事道具としては一番ありがたい。


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