ブラックエンペラー
1960年代後半に新宿で結成された日本最大級の暴走族チーム。最盛期には数千人の構成員を擁し、暴走族文化の象徴となった。
概要
ブラックエンペラーは、1960年代後半に東京都新宿区で結成された暴走族の一つである。最盛期の1970年代から80年代には数千人規模の構成員を擁し、日本最大級の暴走族チームとして知られた。暴走族文化の象徴的存在であり、その名は日本の不良文化史に深く刻まれている。
歴史
結成期
1960年代後半、東京の新宿周辺でバイクを愛好する若者たちが集まり、チームを結成した。当時はまだ「暴走族」という言葉は一般的ではなく、「カミナリ族」と呼ばれていた。
最盛期
1970年代から80年代にかけて、ブラックエンペラーは急速に勢力を拡大した。東京都内を中心に支部が乱立し、関東一円に影響力を持つ巨大組織へと成長した。
集会では数百台のバイクが隊列を組んで走行する「暴走」が行われ、その光景は社会問題として大きく報じられた。
暴力団との関係
ブラックエンペラーの構成員の中には、卒業後に暴力団に加入する者も少なくなかった。暴走族は暴力団にとって若い人材のリクルート先として機能しており、ブラックエンペラーも例外ではなかった。
一方で、暴力団からの独立性を保とうとするリーダーもおり、暴力団との関係は一様ではなかった。
文化的影響
ブラックエンペラーは、日本の不良文化・暴走族文化に大きな影響を与えた。特攻服(とっこうふく)と呼ばれる刺繍入りのツナギ、日章旗や旭日旗の装飾、「夜露死苦」などの当て字文化は、ブラックエンペラーをはじめとする暴走族が生み出したものである。
漫画『湘南爆走族』『特攻の拓』などの暴走族漫画にも、ブラックエンペラーの影響が色濃く反映されている。
衰退
暴走族取締法(道路交通法の改正)の施行や社会の変化により、暴走族全体が衰退する中、ブラックエンペラーの勢力も縮小していった。現在では往時の規模を維持しておらず、暴走族文化自体が過去のものとなりつつある。
OBの活動
かつてのブラックエンペラーのメンバーの中には、OB会として親睦活動を続けている者もいる。また、元メンバーの一部が暴力団幹部として名を成したケースもあり、暴走族と暴力団のつながりを示す一例となっている。