犯罪
トラフィッキング強制労働性的搾取国際犯罪

人身売買

/じんしんばいばい/

人間を商品として売買する犯罪。日本では主に外国人女性の強制労働・性的搾取目的のトラフィッキングが問題となっている。

DATE: 2024/1/1

概要

人身売買(じんしんばいばい)とは、人間を商品として金銭と引き換えに売り買いする犯罪行為である。国際的には「人身取引」(にんしんとりひき)または「トラフィッキング」(Trafficking in Persons)と呼ばれることが多い。

現代日本における人身売買は主に以下の形態で問題となっている:

  1. 性的搾取目的: 風俗業・性産業への強制従事
  2. 労働搾取目的: 農業・建設・工場などでの強制労働
  3. 臓器売買: 腎臓・肝臓などの臓器の違法売買(比較的少ない)

日本の実態

外国人女性のトラフィッキング

1990〜2000年代、フィリピン・タイ・東欧などから多数の女性が「ホステス」「エンターテイナー」の名目でビザを取得して来日し、実際には風俗業・性産業に強制的に就業させられるケースが多発した。

  • **興行ビザ(エンタメビザ)**の悪用
  • ブローカーによる「借金漬け」支配(渡航費・滞在費を高額の「借金」として押し付ける)
  • パスポートの取り上げによる逃走防止

近年の動向

2004年以降の出入国管理法改正・入国審査強化により、興行ビザを使った従来型のトラフィッキングは減少。一方で:

  • 技能実習制度の悪用: 実習生を強制労働に従事させるケース
  • SNSを利用したリクルート: 「高収入バイト」等の名目でだます新手口
  • 内国人の被害: 日本人女性(特に未成年)が被害者となるケースも増加

法的枠組み

法律 施行 内容
刑法(人身売買罪) 2005年改正 人身売買・国外移送目的の人身売買を処罰
出入国管理法 随時改正 不法就労助長行為の規制
児童買春・ポルノ禁止法 1999年 未成年者の性的搾取への対処

国際条約

日本は「国際組織犯罪防止条約(TOC条約)に付属する人身売買議定書(パレルモ議定書)」を2005年に批准し、人身売買対策の国際基準に沿った法整備を進めてきた。

支援団体・相談窓口

被害者支援として、政府・NGOが以下を設置:

  • 外国人総合相談支援センター(法務省)
  • 配偶者暴力相談支援センター(各都道府県)
  • JNATIP(人身売買禁止ネットワーク): NPO連合

関連用語

  • 風俗 - 人身売買の被害者が強制従事させられる業種
  • ソープランド - トラフィッキング被害が報告されてきた業種
  • ヤクザ - 人身売買に関与してきた組織
  • 闇バイト - 現代的な搾取リクルートの手口