罪
犯罪
人身売買
/じんしんばいばい/
人間を商品として売買する犯罪。日本では主に外国人女性の強制労働・性的搾取目的のトラフィッキングが問題となっている。
概要
人身売買(じんしんばいばい)とは、人間を商品として金銭と引き換えに売り買いする犯罪行為である。国際的には「人身取引」(にんしんとりひき)または「トラフィッキング」(Trafficking in Persons)と呼ばれることが多い。
現代日本における人身売買は主に以下の形態で問題となっている:
- 性的搾取目的: 風俗業・性産業への強制従事
- 労働搾取目的: 農業・建設・工場などでの強制労働
- 臓器売買: 腎臓・肝臓などの臓器の違法売買(比較的少ない)
日本の実態
外国人女性のトラフィッキング
1990〜2000年代、フィリピン・タイ・東欧などから多数の女性が「ホステス」「エンターテイナー」の名目でビザを取得して来日し、実際には風俗業・性産業に強制的に就業させられるケースが多発した。
- **興行ビザ(エンタメビザ)**の悪用
- ブローカーによる「借金漬け」支配(渡航費・滞在費を高額の「借金」として押し付ける)
- パスポートの取り上げによる逃走防止
近年の動向
2004年以降の出入国管理法改正・入国審査強化により、興行ビザを使った従来型のトラフィッキングは減少。一方で:
- 技能実習制度の悪用: 実習生を強制労働に従事させるケース
- SNSを利用したリクルート: 「高収入バイト」等の名目でだます新手口
- 内国人の被害: 日本人女性(特に未成年)が被害者となるケースも増加
法的枠組み
| 法律 | 施行 | 内容 |
|---|---|---|
| 刑法(人身売買罪) | 2005年改正 | 人身売買・国外移送目的の人身売買を処罰 |
| 出入国管理法 | 随時改正 | 不法就労助長行為の規制 |
| 児童買春・ポルノ禁止法 | 1999年 | 未成年者の性的搾取への対処 |
国際条約
日本は「国際組織犯罪防止条約(TOC条約)に付属する人身売買議定書(パレルモ議定書)」を2005年に批准し、人身売買対策の国際基準に沿った法整備を進めてきた。
支援団体・相談窓口
被害者支援として、政府・NGOが以下を設置:
- 外国人総合相談支援センター(法務省)
- 配偶者暴力相談支援センター(各都道府県)
- JNATIP(人身売買禁止ネットワーク): NPO連合体