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盗撮

/とうさつ/

他人の私的な姿を無断で撮影する犯罪行為。迷惑防止条例や盗撮防止法で処罰される。

DATE: 2024/1/1

概要

盗撮とは、他人の私的な姿態や下着等を、本人の同意なく密かに撮影する行為を指す。かつては各都道府県の迷惑防止条例によって個別に規制されていたが、2023年に「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(通称:撮影罪)が施行され、全国統一の刑事罰が設けられた。

法的規制の変遷

従来、盗撮行為は主に各都道府県の迷惑防止条例違反として処罰されてきた。しかし条例ごとに規制範囲や罰則が異なり、公共の場所以外での盗撮が処罰できないケースや、都道府県をまたぐ犯行への対応が困難であるといった問題が指摘されていた。

2023年7月に施行された撮影罪では、正当な理由なく性的な部位や下着等を撮影する行為が全国一律で犯罪とされ、法定刑は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金と定められた。さらに、撮影だけでなく、盗撮画像の提供や保管についても処罰の対象に含まれている。

盗撮の手口と裏社会との接点

盗撮の手法は技術の進歩とともに巧妙化している。超小型カメラやスマートフォンの改造機、ペン型・ボタン型の偽装カメラなどが闇市場で流通しており、これらの機器は一般の通販サイトでも購入可能な場合がある。

裏社会との関連で特に問題視されるのが、組織的な盗撮グループの存在である。駅構内やエスカレーター、商業施設のトイレ等に計画的にカメラを仕掛け、大量の映像を収集・販売するケースが報告されている。撮影された映像はアダルトサイトや闇ルートを通じて取引され、一定の収益源となっている。

また、ラブホテルや民泊施設に隠しカメラを設置し、宿泊客の私的行為を撮影するという悪質な手口も存在する。こうした組織的犯行の背後には、反社会的勢力やそれに準ずる集団が関与しているケースも少なくない。

被害と社会的影響

盗撮被害は被害者に深刻な精神的ダメージを与える。撮影された映像がインターネット上に拡散された場合、完全な削除はほぼ不可能であり、被害者は長期にわたる二次被害に苦しむことになる。近年は「デジタル性暴力」として社会問題化しており、被害者支援の体制整備が求められている。

警察庁の統計によれば、盗撮関連の検挙件数は年々増加傾向にあり、犯行場所は駅・電車内が最多で、次いで商業施設、路上と続く。加害者には再犯率が高いという特徴があり、依存症的な側面が指摘されている。

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