語
用語
足を洗う
/あしをあらう/
裏社会から引退・離脱することを意味する慣用句。仏教の修行僧が寺に戻る際に足を洗った故事に由来するとされる。
概要
「足を洗う」(あしをあらう)とは、裏社会・犯罪の世界から身を引き、堅気(かたぎ)の生活に戻ることを意味する慣用句である。一般社会でも「悪事から足を洗う」などと広く使われるが、元来はヤクザ社会における離脱・引退を指す表現。
語源
語源には諸説あるが、最も有力なのは仏教由来説。修行僧が外出から戻った際に、俗世の汚れを落とすために足を洗ったことから、「汚れた世界から清い世界に戻る」意味が生まれたとされる。
ヤクザ社会における「足を洗う」
正式な脱退
暴力団から正式に脱退するには、組長(親分)の許可が必要とされる。無断で組織を離れることは「逃げ」と見なされ、制裁の対象となりうる。
正式な脱退手続きには以下のような形式がある:
自らの意志で「足を洗う」場合は、引退の形を取ることが多いが、末端の構成員が辞めたいと申し出ても簡単には認められないケースがある。
社会復帰の困難
裏社会から足を洗った後の社会復帰は容易ではない。
- 就職の困難 — 暴力団関係者であった経歴は就職活動の大きな障壁
- 銀行口座 — 暴力団排除条項により口座開設が困難
- 住居の確保 — 賃貸契約の審査で排除される場合がある
- 人間関係 — 旧知の暴力団関係者との縁を完全に断つことの難しさ
近年は各都道府県の暴力団追放運動推進センターが、離脱者の社会復帰支援を行っている。
類似表現
- 堅気に戻る — 裏社会を離れて一般市民に戻ること
- カタギになる — 同上
- 引退する — 組織内での正式な離脱