語
用語
堅気
/かたぎ/
ヤクザ・犯罪者の世界から見た「一般市民・普通の社会人」を指す言葉。裏社会に属さない、真っ当な仕事で生きる人間を意味する。
概要
堅気(かたぎ)とは、ヤクザ・侠客・犯罪者の世界から見た「一般市民」「普通の社会人」を指す言葉である。裏社会に属さず、合法的な仕事・生活を営む人間を意味する。
語源は、真面目で誠実な性質を持つことを表す「かたぎ(気質)」から来ており、江戸時代から職人・商人など真っ当な仕事をする人を指す言葉として使われてきた。
「堅気になる」
ヤクザ・犯罪者が組や犯罪から足を洗い、一般社会に戻ることを「堅気になる」と表現する。「足を洗う」(あしをあらう)とほぼ同義。
- 「あの人は今は堅気になっている」→ かつて裏社会にいたが今は一般人として生活している
- 「堅気の生活に戻る」→ 犯罪・組から離れて普通の生活をする
裏社会における「堅気」の位置づけ
ヤクザ・組員の世界では、堅気(一般市民)への扱い方にはある種の「不文律」が存在してきた。特に任侠思想の下では:
- 堅気は傷つけてはならない: 一般市民への危害は「仁義に反する」とされた
- 堅気の女は手を出さない: 組員の家族・一般女性への暴力は禁忌
- 堅気の商売を荒らさない: 地元の一般商店への不当な介入は慎む
ただし、これらは建前であり、実際には堅気への暴力・恐喝は数多く行われてきた。
対義語・関連語
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 堅気 | 一般市民・普通の社会人(裏社会から見た) |
| 渡世人(とせいにん) | ヤクザ・侠客(裏社会で生きる人) |
| 足を洗う | 裏社会から足を引いて堅気に戻る |
| シャバの人間 | 一般社会に住む普通の人(刑務所内から見た表現) |
| 素人(しろうと) | 裏社会を知らない一般人 |
「堅気に迷惑をかけるな」
任侠映画・ヤクザ文化の中では「堅気に迷惑をかけるな」というセリフが繰り返し登場する。これはヤクザ同士の抗争はあっても、一般市民を巻き込んではならないという倫理観(建前)を表している。
しかし現実の暴力団は一般市民・企業への恐喝・詐欺を主要なシノギとしており、この「建前の任侠道」と「現実の犯罪」の乖離が指摘され続けている。