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大麻取締法

/たいまとりしまりほう/

大麻(マリファナ)の栽培・所持・譲渡などを規制する日本の法律。昭和23年制定。

DATE: 2026/3/9

概要

大麻取締法(たいまとりしまりほう)は、大麻(カンナビス・サティバ)およびその製品の栽培・所持・譲渡・輸入などを規制する日本の法律である。昭和23年(1948年)に制定され、大麻の乱用を防止し、公共の安全と保健衛生を守ることを目的としている。

歴史・由来

戦前の大麻利用

日本では古来より大麻草が**麻(あさ)**として繊維や医薬品の原料として栽培されてきた。戦前は農家が普通に栽培しており、規制はほとんどなかった。

GHQによる規制導入

第二次世界大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の占領政策の一環として、大麻の規制が求められた。背景には、アメリカでの大麻禁止政策の影響や、麻薬全般に対する国際的な規制強化の動きがあった。

昭和23年の法制定

こうした流れを受け、昭和23年(1948年)に大麻取締法が制定された。これにより、大麻の栽培・所持・譲渡が原則として禁止され、違反者には刑罰が科されることとなった。

規制内容

大麻取締法では、以下の行為が禁止されている。

禁止行為 刑罰
所持 5年以下の懲役
譲渡・譲受 5年以下の懲役
栽培 7年以下の懲役
輸入・輸出 7年以下の懲役(営利目的の場合は10年以下)

使用罪の不存在

大麻取締法には、覚せい剤取締法と異なり「使用罪」が存在しない。つまり、大麻を使用すること自体は罪に問われない。ただし、使用のためには大麻を所持する必要があるため、実質的には所持罪で検挙されることになる。

免許制度

大麻の栽培は原則禁止だが、都道府県知事の免許を受けた者(大麻取扱者)は、繊維や種子の採取を目的とする場合に限り、合法的に栽培することができる。伝統工芸品(しめ縄・神事用具など)や産業用途での栽培が認められている。

近年の動向

国際的な合法化の流れ

アメリカの一部州やカナダ、ウルグアイなどでは大麻の使用が合法化されており、日本でも「大麻規制の見直し」を求める声が一部から上がっている。しかし、日本政府は現時点で規制緩和に否定的な立場を維持している。

医療用大麻の議論

海外では医療目的での大麻使用が認められている国・地域が増えているが、日本では大麻の医療利用は認められていない。この点についても、患者団体などから規制緩和を求める声がある。

検挙件数の増加

近年、日本国内では大麻取締法違反による検挙者数が増加傾向にある。特に若年層(10代〜20代)の検挙者が増えており、SNSを通じた密売ルートの拡大が背景にあると指摘されている。

関連法律

  • 覚せい剤取締法覚醒剤を規制する法律
  • 麻薬及び向精神薬取締法ヘロインコカインなどを規制
  • あへん法 — アヘンを規制

関連用語

参考・注意事項

大麻取締法は現行の日本国法律であり、違反した場合は刑事罰の対象となる。この記事は教育・啓発を目的としたものであり、違法行為を推奨するものではない。