域
地域
山谷
/さんや/
東京都台東区・荒川区にまたがる日本最大級のドヤ街。日雇い労働者が集中し、暴力団による労働者搾取の温床でもあった。
概要
山谷(さんや)は、東京都台東区北部から荒川区南部にかけて広がる地域の通称。正式な地名としてはすでに存在しないが、日本三大寄せ場(日雇い労働者の集住地区)の一つとして広く知られる。
戦後から高度経済成長期にかけて、建設現場で働く日雇い労働者が集まる「ドヤ街」として発展した。
歴史
戦前〜戦後
山谷地区は江戸時代から木賃宿(安価な宿泊施設)が集まる地域であった。戦後の復興期に全国から仕事を求めて労働者が流入し、簡易宿泊所(ドヤ)が林立するドヤ街が形成された。
高度成長期
東京オリンピック(1964年)前後の建設ラッシュで労働者の需要が急増。山谷は日雇い労働者の供給基地として最盛期を迎え、1万人以上の労働者が暮らしていたとされる。
暴動
1960年代には山谷でも複数回の暴動(山谷暴動)が発生。労働条件への不満や手配師への反発が爆発し、機動隊が出動する事態となった。
暴力団との関係
山谷では暴力団が手配師(労働者の仲介業者)として日雇い労働者を支配していた。労働者のピンハネ(賃金の中間搾取)は暴力団の重要なシノギの一つであった。
1984年には、山谷の労働運動を取材していた映画監督・佐藤満夫が殺害される事件も発生している。
現在
日雇い労働者の高齢化と建設需要の変化により、山谷のドヤ街としての性格は薄れつつある。簡易宿泊所の一部は外国人旅行者向けの安価な宿泊施設に転換されている。