語
用語
博徒
/ばくと/
賭博を生業とする者、またはその集団。的屋と並ぶヤクザの二大起源の一つで、花札・丁半博打などの賭場を運営した。
概要
博徒(ばくと)とは、賭博(ギャンブル)を生業とする者、またはその集団を指す。「バクチ打ち」とも呼ばれる。的屋と並んで、現代のヤクザ組織の二大起源の一つとされる。
「ヤクザ」の語源とされる花札の「八・九・三」も、博徒の世界から生まれた言葉である。
歴史
江戸時代
幕府は賭博を厳しく禁じていたが、庶民の間では花札・丁半博打・おいちょかぶなどが盛んに行われた。賭場(とば)を開帳する博徒の親分が各地に現れ、子分を従えた組織が形成された。
清水次郎長・国定忠治・大前田英五郎など、後世に「侠客」として語り継がれる人物の多くは博徒の親分であった。
明治〜昭和
明治政府も賭博を取り締まったが、博徒組織は形を変えて存続。政治家・実業家との結びつきを深め、選挙の票集めや労働争議の抑圧などに利用される存在ともなった。
戦後は、博徒系の組織が的屋系と合流・統合しながら、現代の暴力団へと発展していった。
博徒と的屋の違い
| 博徒 | 的屋 | |
|---|---|---|
| 生業 | 賭博(賭場の運営) | 露天商(縁日・祭り) |
| 収入源 | テラ銭(賭場の手数料) | 売上・ショバ代 |
| 活動場所 | 賭場(屋内) | 縁日・祭り(屋外) |
| 気質 | 荒くれ・武闘的 | 商人気質・社交的 |
| 代表的人物 | 清水次郎長 | — |
現代の暴力団は両系統が混合しており、この区分は歴史的なものに過ぎない。
賭場の仕組み
博徒が運営する賭場では、親分が「テラ銭(寺銭)」と呼ばれる手数料を徴収した。一般的には賭け金の5分(5%)程度で、これが組織の主要な収入源となった。
賭場には独自の作法・掟があり、仁義を切る(挨拶をする)ことなく賭場に入ることは許されなかった。