用語
刑務所俗称裏社会用語収監

ムショ

/むしょ/

刑務所を意味する裏社会・俗語。「無所」「務所」など漢字表記は複数あるが、元は「刑務所」の省略から生まれた隠語。

DATE: 2024/1/1

概要

ムショ(むしょ)とは、刑務所(けいむしょ)を指す俗語・隠語である。裏社会・犯罪者の間で古くから使われてきた言葉で、現在では一般にも広く浸透している。

漢字では「務所」と書くことが多いが(「刑務所」の後ろ2文字)、「無所」「霧所」など諸説の当て字が存在する。刑務所という正式名称の省略・変形から生まれた言葉とされている。

日本の刑事施設の種類

「ムショ」と呼ばれるのは主に刑務所だが、広義では拘置所や少年刑務所も含む場合がある。

施設 対象者
刑務所 懲役・禁固刑の受刑者(成人)
少年刑務所 26歳未満の若年受刑者
拘置所 未決拘禁者(裁判中の被告人等)
少年院 少年法による保護処分の対象者
留置場 逮捕直後の短期拘禁

生活実態

一日のスケジュール(例)

時間 内容
6:30 起床・清掃
7:00 朝食
8:00 作業(刑務作業)
12:00 昼食
13:00 作業再開
16:30 入浴・余暇
17:30 夕食
21:00 就寝

刑務作業

受刑者は義務として刑務作業(けいむさぎょう)を行う。木工・印刷・縫製・農作業・厨房業務など様々な種類があり、作業報奨金(月数百円〜数千円程度)が支給される。

暴力団受刑者の実態

ヤクザ暴力団関係者にとって、ムショは「ホーム」「道場」とも呼ばれる。

  • 人脈形成: 組を超えた犯罪者ネットワークの構築
  • 情報交換: 組織の内情・手口の共有
  • 序列確認: どの組の誰が服役中かという「箔」になる側面も

「**シャバより中(ムショの中)の方が楽」**という声も聞かれるほど、社会的排除を受けた組員にとって刑務所が一種の「居場所」になってしまうケースも報告されている。

裏社会における関連表現

表現 意味
ムショに入る 収監される・刑務所生活が始まる
ムショ帰り 出所したばかりの人物
ムショ飯 刑務所の食事
ムショ仲間 同じ刑務所で服役した仲間
長ムショ 長期刑(10年以上など)のこと
シャバに出る 出所して社会に戻ること

出所後の社会復帰の難しさ

元受刑者(前科者)が社会に戻る際には多くの障壁がある。

  • 就職難: 前科があると採用を断る企業が多い
  • 住居確保の困難: 賃貸契約で断られるケースが多い
  • 再犯リスク: 社会復帰できず再び犯罪に手を染めるケースが多い
  • 暴力団への逆戻り: 組に戻ることが「最も生きやすい選択」になってしまう

法務省は「更生保護制度」(保護司・更生保護施設など)を設けているが、根本的な解決には至っていないのが実情である。

関連用語

  • パクられる - 逮捕されること(ムショの前段階)
  • シャバ - ムショの外の自由な社会
  • ヤクザ - ムショを「道場」と呼ぶこともある組織犯罪者
  • 極道 - ムショ経験が「箔」になることもある世界