用語
中間搾取ピンはねシノギ搾取

上前をはねる

/うわまえをはねる/

収益の一部を中間搾取すること。ヤクザ・手配師などが労働者・業者の稼ぎの一部を不当に取る行為を指す。「上前」は取引の上澄み(最上部)を意味する。

DATE: 2024/1/1

概要

上前をはねる(うわまえをはねる)とは、他者の収益・取引額の一部を中間搾取することを指す慣用句・俗語である。「ピンハネ」とほぼ同義で使われる。

「上前」(うわまえ)はもともと織物・布の最上部(表面)を指す言葉で、取引において「最上部(最良の部分)を取る」ことから「取引額の一部を抜き取る」という意味に転じた。

裏社会においては、ヤクザが各業者からみかじめ料を徴収したり、手配師が日雇い労働者の賃金から仲介料を差し引いたりする行為として典型的に使われる。

具体的な形態

みかじめ料(場所代)

飲食店・風俗店などから「場所の保護代」として定期的に金銭を徴収する行為。これはヤクザによる事業者収益への上前はねである。

テハイシ(手配師)

日雇い労働者を建設現場・工場などに送り込み、その賃金から仲介料(ピンハネ)を取る業者。合法的な有料職業紹介事業者もいるが、届出なしに高率のピンハネを行う場合は違法となる。

興行界・芸能界

芸能プロダクションや興行主が、タレント・芸人の出演料から大きな割合を徴収する慣行も「上前をはねる」と表現されることがある(合法的な取引と違法な搾取の境界がグレーな場合も)。

風俗店での搾取

デリヘルソープランドなどで働く女性の稼ぎから、店側が大きな割合を控除する構造(例:稼ぎの60〜80%を店が取る)も広義の上前はねとみなされる場合がある。

ピンハネとの違い

「上前をはねる」と「ピンハネ」はほぼ同義だが、ニュアンスが若干異なる。

表現 ニュアンス
上前をはねる やや古風・格調ある表現。悪意のある搾取を指すことが多い
ピンハネ より口語的。違法・不当な中間搾取に使われることが多い
仲介手数料 中立的・合法的なニュアンス

「ピン」はポルトガル語の「pinta」(点・一)が語源で、「一割引く」から来るとも言われる。

法的観点

労働者派遣・職業紹介において、法定の割合を超えた手数料徴収は職業安定法違反となる。また恐喝・強要を伴う場合は刑事罰の対象。

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