法
法律
指定暴力団
/していぼうりょくだん/
暴力団対策法(暴対法)に基づき、都道府県公安委員会が指定した暴力団組織。指定を受けると構成員の不当行為に対する規制が強化される。
概要
指定暴力団(していぼうりょくだん)とは、暴力団対策法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)に基づき、都道府県公安委員会が「指定」した暴力団組織のことである。
指定を受けた組織の構成員(指定暴力団員)は、一般の暴力団員よりも多くの規制・禁止行為が課される。また組長(トップ)に使用者責任が課される点も特徴的。
指定の要件
公安委員会が暴力団を「指定暴力団」に指定するためには、以下の要件を満たす必要がある:
- 集団性: 多数の構成員を有する団体であること
- 継続性: 継続して不当な行為を行う組織であること
- 構成員比率: 構成員の一定割合が刑事罰を受けた者であること
指定暴力団の一覧(主要)
警察庁の指定(2024年時点)では以下の組織が指定暴力団となっている:
| 組 | 本拠 | 特記事項 |
|---|---|---|
| 六代目山口組 | 兵庫 | 最大規模 |
| 住吉会 | 東京 | 関東最大 |
| 稲川会 | 東京・静岡 | 関東系 |
| 神戸山口組 | 兵庫 | 山口組分裂派 |
| 工藤会 | 福岡 | 特定危険指定 |
| 道仁会 | 福岡 | 九州系 |
| 浪川会 | 福岡 | 九州系 |
特定危険指定暴力団
指定暴力団の中でも特に危険とされる組織に対しては「特定危険指定暴力団」として追加の規制が課される制度がある(2012年創設)。
現在の特定危険指定暴力団:
- 工藤会(2012年指定): 一般市民・警察官を標的にした無差別的暴力が理由
特定抗争指定暴力団
複数の暴力団が抗争状態にある場合、警察庁が「特定抗争指定暴力団」に指定し、抗争区域内での活動を厳しく制限できる制度。
- 抗争区域内での組事務所の使用禁止
- 抗争区域内への組員の立ち入り制限
- 組事務所周辺での集会の禁止
指定の効果
指定暴力団に指定されると、以下の規制が強化される:
| 規制 | 内容 |
|---|---|
| 不当要求行為の禁止 | みかじめ料要求・融資強要など |
| 中止命令・再発防止命令 | 公安委員会が直接命令を出せる |
| 組長の使用者責任 | 組員の不当行為で組長が損害賠償責任 |
| 事務所使用制限 | 一定条件下で組事務所の使用が制限 |